tabewarkの日記

音声ガイドや、映像作品についてのブログです😊

【THE DAYS】TABEWAから見た ちょこっとディテールガイド 放射線測定器編

「TABEWAから見た ちょこっとディテールガイド」というものをしてみます。いろんな理由で音声ガイドでは伝えられなかったことを、少しでもお伝えしていけたらと思っています。さらに映像作品を好きになってもらえるお手伝いができたら、と大変おこがましくも思っております。

 

今回は「放射線測定器」の話です。『THE DAYS』全話通して、放射線測定器がよく出てきます。たくさん種類があり、使用用途も様々。単位まで違ったりします。

専門的な知識は専門家や販売元、国のサイトを見ていただければと思います。

 

では、4話・5話のみになりますが『THE DAYS』映像内の放射線測定器がどのように使われているかをお伝えしていきます。

ネタバレの可能性があります!鑑賞前の方は、是非ともNETFLIXシリーズ『THE DAYS』をご視聴ください。

 

APD(警報付き個人線量計)/ポケット線量計/個人線量計

音声ガイドの「APD」にあたります。

現在は万歩計みたいな形のものもありますが、『THE DAYS』では手の平に乗るほどの大きさ。携帯ラジオに似ていると思いました。数値は側面にデジタルで表示されます。

装着は、体の前の方に付けるようです。1、2号機 中央制御室の面々は前ポケットにAPDを入れていました。

『THE DAYS』のAPDは積算線量測定器になります。4話で野崎が自分の胸ポケットからAPDを取り出します。数字を確認して、恐怖を感じていました。あの数字は、それまでに野崎が浴びてきた放射線量になります。

ちなみに日本人の年間被ばく量平均は4.7ミリシーベルト(2020年)と言われています。野崎は1日ほどで年間平均の1/3の量を被ばくしていたことになります。

 

電離箱式サーベイメーター

音声ガイドの「サーベイメーター」にあたります。

形は一眼レフカメラに似ています。太い筒を横に倒し、片方の丸側に箱型の機械。そこにメーターがついています。針が動いて数値を示します。上の方に”つまみ”があり、これで測定範囲を変えられます。

電離箱式サーベイメーターは空間放射線量率を測定するのに向いているようで、ベントのために原子炉建屋に突入する時に持っていた測定器です。ドラマ内で「キュイーン」と印象的な音を鳴らしていました。2話で古谷が中央制御室に持ってきたサーベイメーターでもあります。

 

GM管式サーベイメーター

音声ガイドの「線量計」にあたります。

形は箱型の機械に、マイクのような検出器がコードで繋がっています。これも針が動くことで数値を示します。

体表面の汚染検査に適した測定器です。免震重要棟の出入口やオフサイトセンターの出入口で使用されていました。上2つの測定器はシーベルトが単位ですが、このGM管式はカウントパーミニッツになります。

4話、オフサイトセンター入口で霜田と熊谷が寒さに震えながら、GM管式サーベイメーターで線量を計ってもらっていました。

 

他にも8話で自衛隊員の方々がヘリコプターで使用している大きな測定器もありました。本当にいろいろあるようで、使用用途も様々、測定範囲も様々。数字があまり得意ではないので、いろんな人に助けてもらいながら知ることができました。

 

当時の福島第一原発電源喪失状態。電気で管理されていた原発の状況は、電気を失うと一切分からなくなりました。そんな中、線量計は恐怖の対象でもありながら、頼りでもあったと思います。

 

ということで、『THE DAYS』でよく出てきた放射線測定器についてでした。少しでもディテールが伝わって、『THE DAYS』がよりクリアになって、より楽しんでいただけたら嬉しいです。

 

タイトルに"編"と入れてしまいましたが、他の話題が見つかっているわけではありません。また書けたらいいなあ。

 

今回の記事をまとめるにあたり、下記サイトを参考にしました。

放射線測定器5つの種類と特徴について|選び方や注意点なども解説

環境省_年間当たりの被ばく線量の比較

https://www.pref.fukushima.lg.jp/w4/hightech/archive/uploads/H240511Housyasenn-Unit.pdf

 

今回の話題はNETFLIXシリーズ『THE DAYS』でした。

www.netflix.com